猫に必須の栄養素とは?猫は『真性肉食動物』だから注意が必要です

ファーストメイトキャットフード

猫ちゃんが「肉食動物」という話はよく聞きますが、同じ肉食動物でもオオカミ由来の犬の方が「肉を欲している」イメージってありますよね?

実は猫ちゃんの方が犬と比べて約1.5倍も肉由来のタンパク質が必要で、犬は「半肉食動物」なので野菜や穀類でも生きていくことは可能です。

海外ではベジタリアンの犬向けのフードもあるとのことで、まったく肉を食べないということも可能なのが犬の食性の特徴です。

しかし猫は「真性(完全)肉食動物」と言われていて、肉(軟骨や内蔵含む)を食べなければ生きていくことができません。なぜなら植物性の食物にはタウリンやアラキドン酸、ビタミンAといった栄養成分が含まれておらず、これらを取ることができなければ猫は生きていけないからです。

猫は真性(完全)肉食動物

猫のあくび

犬の祖先はオオカミなので肉食のイメージがありますが、長いあいだ人間と生活してきたことで人間と同じものを食べられるように徐々に進化してきました。

このため、犬の腸は植物や穀類も消化できるように消化器系が発達し、世代交代を繰り返すうちに完全肉食動物ではない「肉食に近い雑食」という形に変化しています。

それとは異なり、ペットとして飼われることが少なかった猫は、穀類や野菜を消化するのに適した消化器官を持っておらず、小動物や昆虫といったタンパク質が豊富なエサを消化できるように発達しています。

小動物といっても肉の赤身だけではなく、内蔵や軟骨といった部分も含めてまるごと食べていたので、お肉が必要というよりは「動物由来」の栄養素が猫ちゃんにとっては最適な栄養素ということになりますね。

猫に必要な栄養素

では猫ちゃんにとって、最低限どんな栄養素が必要となるのでしょうか?

猫ちゃんに必要な栄養素に「6大栄養素」というのがあり、これらをいかにバランス良くとるかが猫ちゃんの健康にとっては重要です。

猫ちゃんが喜ぶエサをあげるのは猫ちゃんと生活する上での楽しみのひとつですが、猫が健康に生きていくためにはカロリーを摂取しているだけではだめで、猫ちゃんにとって必要な要素をバランス良く与えてあげる必要があります。

猫が最低限必要とする「6大栄養素」

  • タンパク質
  • 脂肪
  • 炭水化物
  • ビタミン
  • ミネラル

猫の栄養素で最も重要なのが「タンパク質(アミノ酸)」

タンパク質とは体を構成する上で重要な栄養素で、約20種類のアミノ酸から構成されています。

アミノ酸は体内で作れるものと作れないものがありますが、体内での合成ができないアミノ酸を「必須アミノ酸」といい、必要とする必須アミノ酸は動物の種類によって異なるので、人と猫では必要なものが異なります。

【参考】人の必須アミノ酸

バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、スレオニン、トリプトファン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン

猫の必須アミノ酸

バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジン、スレオニン、トリプトファン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、アルギニン(タウリン)

人間の9種類と比較して猫の必須アミノは10種類あり、厳密にはアミノ酸ではないのですが「タウリン」の摂取も猫には必要です。

タウリンは猫の体内ではほぼ合成できない栄養素なのですが、タウリン不足におちいると失明したり、心臓や肝臓などのさまざまな病気のリスクが高まります。

タウリンは肉類や魚介類からしか摂取できないので、普段与えているフードにタウリンが含まれていないのであれば補助食品やサプリメントで補ってあげる必要があります。

ちなみに犬はタウリンを体内で合成できるため、ドッグフードにはタウリンは含まれていません。

犬と同じエサを与えている方はいないと思いますが、ドッグフードとキャットフードは成分が違うので使い分けるようにしましょう。

猫に必要な栄養素「脂肪分」

脂肪や脂質というと悪いイメージを持つ方も多いかもしれませんが、脂肪分は体が活動する上での重要なエネルギー源となり、生命が活動する上ではとても重要な成分です。

エネルギー源として活躍するほかにも細胞膜の構成成分であったりホルモン合成に使われたりと、体内ではいたるところで大活躍しています。

アミノ酸と同様に、体内で合成できない脂肪酸を「必須脂肪酸」といい、猫の場合はα-リノレン酸リノール酸アラキドン酸といった脂肪酸が必要です。

猫に必要な栄養素「炭水化物」

人間にとってはエネルギーの源となる重要な成分「炭水化物」ですが、猫ちゃんにとっても同じく重要です。

食物繊維は消化酵素によって分解される「糖質」消化吸収されない「食物繊維」とに分類され、それぞれ別の役割があります。

糖質のいちばんの役割はエネルギー供給で、脳や神経細胞といった重要な器官にとって必須の栄養素となります。

食物繊維は満腹感を与えたりしてくれるなどの効果のほか、便の水分量を調整したり、腸管の蠕動運動を刺激して排便をうながしてくれる効果を持ちます。

猫に必要な栄養素「ビタミン」

ビタミンは直接のエネルギー源ではありませんが、体のバランスを調整している有機物です。

ビタミンには脂肪に溶ける「脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、H、K)」と水に溶けやすい「水溶性ビタミン(B群、C)」に大きく分かれています。

水溶性ビタミンは尿中に排出されるので取りすぎても大丈夫ですが、脂溶性ビタミンは体内で蓄積されるので過剰摂取による中毒をおこしてしまう恐れがあります。

普段の食事程度なら心配はいらないのですが、サプリメントを取り入れる場合などには注意しましょう。

猫に必要な栄養素「ミネラル」

ミネラルには体にとって必要量が多いカルシウム、カリウム、リン、マグネシウム、塩素、ナトリウムと、必要量の少ない鉄、亜鉛、銅、マンガン、セレン、ヨウ素などに分類されます。

ミネラルは歯や骨といった硬い組織を形成するのに用いられるほか、体液の電解質として酸素輸送のために使われたりもします。

ミネラルは体内では合成できないので食物から摂取する必要がありますが、不足しても過剰摂取しても健康障害が起こってしまう場合があるので注意が必要です。

またマグネシウムを過剰に摂取すると尿路結石(ストルバイト結石)を起こしてしまうこともあるので、こちらも注意しましょう。

ストルバイト結石を予防するにはクランベリーが効果的とされていて、マグネシウムなどによりアルカリ性に傾いた尿を酸性に傾けてくれる効果があります。

尿石は成猫期には「ストルバイト結石」が多いのですが、高齢期になると尿が酸性に傾くため「シュウ酸カルシウム」による結石になりやすいのが特徴です。

シュウ酸カルシウムはカルシウムのバランスによって結晶化しやすくなるため、猫ちゃんのライフステージに合わせてエサを変えるなどし、バランスを取ってあげる必要があります。

猫に必要な栄養素「水」

水は生命を維持するためには特に重要な成分です。猫の体を構成する物質として水は体重の60%を占めており、体を構成する物質としては最も多いものになります。

水の役割は体内を循環する体液となって栄養素や老廃物などの運搬や体温調整をするほか、血液などの主成分にもなります。

他の栄養素は少々不足していても問題ないのですが、水分だけはほんの15%失われてしまうだけでも死へと至ってしまうほどなので、体を構成する栄養素の中でもとても重要な成分だといえます。

猫ちゃんが1日に必要な水分量は1日の摂取カロリーとほぼ同じくらいの量(ml)が必要で、1日250kcalが必要な猫ちゃんは250mlの水分が必要ということになります。

猫には猫の栄養素が必要なんです

20〜30年前はご飯にカツオ節をかけた「ねこまんま」が猫のエサの定番でしたが、今では猫ちゃんの健康をきちんと考えたキャットフードが主流ですので、そのようなエサを与えているケースは少ないと思います。

ねこまんまではどれだけ栄養素が不足していたかというと、この20年で猫の寿命が10倍近くまでになっていることからも明らかです。ねこまんまでは明らかに栄養不足だったんですね。

猫の栄養学が発達した現代では、猫が人間や犬と同じ食事をしていては栄養不足になってしまうことが明らかになっています。猫は猫の生態にそった最適な栄養素が必要で、市販のキャットフードもそれらの必須栄養素を考慮した形で作られています。

また猫ちゃんのライフステージ(年齢)によっても必要な栄養素が異なるので、猫ちゃんがいつまでも健康で幸せに暮らせるように最適なフードを与えてあげてくださいね。

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