キャットフードで選びたくない「4Dミート」や「家禽ミール」って一体なに??

猫ちゃんを家族の一員として迎え入れている人の中には、毎日のご飯であるキャットフードに気を使っている人も多いかと思います。
ペットショップに行くといろいろなキャットフードがあるので、選ぶのも楽しいですよね。

パッケージを見ただけでも美味しそうなものが並んでいますが、あなたはキャットフードの裏の成分表までチェックしたことがありますか?

そこに「肉副産物」「家禽副産物」「家禽ミール」「ミートミール」「チキンミール」などの表記があれば少し疑ってかかった方がよいかもしれません。肉類なんていうまとめられ方をしている場合もありますね。

副産物とは肉類を加工するときに必ずでる「頭部、足、骨、クチバシ、内臓、ひづめ、皮、羽根や体毛、排泄物を含んだ内臓」などのことです。バイプロダクツともいいます。

これらはアメリカの基準では「4Dミート」と呼ばれ、比較的安いフードに含まれていることが多い食材です。

毒性のあるものではないので食べたからといってすぐに病気になったり死んでしまったりするわけではありませんが、飼い主としてはできるだけ避けておきたいところです。

キャットフードの不吉な4つの「D」

4Dとは

4Dミートとはズバリ言ってしまうと、「死肉」「病気の肉」「死にかけの肉」「障害・安楽死・廃棄処分の肉」ということです。

それぞれ「Dead」「Diseased」「Dying」「DisabledまたはDestroyed」の頭文字を取って分かりやすく「4D」と称しているのです。

  • 「Dead」‥「死肉」
  • 「Diseased」‥「病気の肉」
  • 「Dying」‥「死にかけの肉」
  • 「DisabledまたはDestroyed」‥「障害・安楽死・廃棄処分の肉」

これは元々アメリカにおいて、肉のランク付けで最低ランクを刻印されたもの

だから人間の食用にはとうてい使えず、そうかといって廃棄するのももったいない・・・「よし!それならペットフードとして使ってしまえ」ということで使用され始めたのが始まりです。

要するにクズのような肉を大量に使って、利益をあげている業者がいるということです。

そのため価格が安いキャットフードにはそれが使われている可能性が高いということになります。

経済性という観点から、それらのキャットフードを全否定するつもりはありませんが、できるだけ品質の良いものを食べさせてあげたいというのが飼い主の心情でしょう。

4Dミートかどうかの見分け方はあるの?

見分け方では、その危険な「4Dミート」というのはどうやって見分ければいいのでしょうか?

さすがにネガティブな意味である「4Dミート」をそのまま成分表示にいれる業者はありません。しかし成分表示なのでウソをつくわけにもいかないので、別の形で表記しています。

原材料表記からわかる4D

ではその見分け方はどうすればよいのかというと、まず、原材料に「○○ミール」という表記があります。

例えば「家禽ミール(家禽副産物とも)」という表記があった場合、「家禽」と一口に言っても、鶏・ウズラ・アヒル・七面鳥など、色々な種類があります。

このようにザックリと一まとめにした曖昧な表記には、この4Dミートが含まれている可能性が高いといえます。

○○ミールの表記に気をつけて

他にも、「ミートミール(肉の副産物とも)」という表記も曖昧です。

「ミート」と一口に言っても、何のミート(鶏肉?豚肉?牛肉?)なのか、さっぱり分からないからです。

さすがにミートミールの既定として、血液や毛、クチバシ、角、排泄物、胃などは省かれることにはなっているのですが、食用にできるレベルのものかどうかは保証されていないのです。

このほか「フィッシュミール」というのも同様で、魚のくず肉などを再利用したものになります。

ですからミール系の素材を選ぶ場合は、せめて「チキン(鶏)ミール」や「サーモン(鮭)ミール」といった、具体的な素材特定したものを選ぶようにしましょう。

それでも100%ではないかも知れませんが、曖昧な表記よりは安心できるといえます。

パウダー、粉などの表記にも注意

それからもう一つ、「パウダー」や「粉」と表記されている場合も注意が必要です。これも何が使われているか分かりません。

牛であれ、鳥であれ、食肉加工して余った不可食部位(クチバシや骨など)は、レンダリング処理(溶かしたり分解したりする)をして、工業用の油や燃料、畑の肥料として使われています。

つまり、捨てられる部分というのはほとんど無いのです。

そういった素材を、穀類への風味付けや香り付けのために使われている場合があるのであまり良いものとは言えません。

日本製だから安心じゃないの??

日本製だから安心じゃないの?

日本は食品の安全基準に関して厳しいイメージがあるかも知れません。

しかし、ことペットフードに関しては欧米諸国と比較してかなりルーズな部類に入ります。人間の食べ物に関する規制は厳しいですが、ペットフードに関しては法律が緩いからです。

特にアメリカ、イギリス、ドイツなどは動物愛護の先進国と言われ、ペットフードに関する法律がかなり厳しいです。またAAFCO(米国)やFEDIAF(欧州)など、世界標準となるような基準も欧米発です。

日本にはペットフード関する法規制がなく、独自の認定制度もありません。(一般社団法人ペットフード協会はAAFCOの基準に準拠)

しかしAAFCO基準だから良いとか、FEDIAF基準だから良いということにも繋がらない(あくまで栄養基準ですので)ので、あくまで最低ラインとして、しっかりと原材料を見て選ぶことが大切です。

その他に安全なキャットフードの見分け方はある??

無添加を選ぼう基本的には価格が安いキャットフードには、この種の劣悪な原材料が使われている可能性がありますので、あまりにも安過ぎるキャットフードは避けましょう。

そうすることで4Dミートを避けられる可能性が高くなります。

また、「無添加」と表記されたものも良い肉が使われている可能性が高くなります。なぜなら劣悪な肉では食品添加物をたくさん使わないと長期にわたっての品質保持ができないからです。

☆飼い主がキャットフードの最低ランクや頻度を決めておく

バランスが大事このページではできるだけ4Dミートを避ける方法を紹介しましたが、高品質なものでは価格が高過ぎるという声もあるでしょう。

猫ちゃんは人間と同じく毎日食事をしますので、毎回いいものばかり食べさせているとコストが高くついてしまいます。

そこで参考にしてもらいたいのが、ここだけは譲れないという「線」を決めておくことですね。

例えば、原材料に一つだけ曖昧な「○○ミール」が入っていたとしても、他の原材料にちゃんと特定したものが使われているなら、とりあえず良しとするなどということです。

また成分表記は原材料の量が多いもの順に左から並びます。

この1番左が信頼できる表記(例えばチキン、魚など)であれば、他にミール系の材料が入っていてもOKとするなどです。

他にも、普段は品質が良く高価なキャットフードを買っているのであれば、たまには安価なキャットフードをあげてもいいと妥協するなどです。

そうすることで経済性と品質のバランスを保つことができるでしょう。

4Dミートについてのまとめ

猫

「4Dミート」は食べるとすぐ健康に悪影響が出るような「毒物」ではないですが、人間でいうジャンクフードのようなものなので、長い目で見ると猫ちゃんの健康に影響を与える可能性があります。

とはいえ、何かしらの科学的な裏付けや明確な根拠があるわけではないので、食べたら絶対ダメというわけではありません。(ジャンクフード好きな人間でも全然健康な人はいますよね。)

ただ猫ちゃんは人間と違って、自らが体調不良を訴えたり、味やエサの中身について不満を言うことができないので、いちど「愛猫ちゃんに与えているキャットフードは本当に大丈夫かな?」と気にしてもらう程度でよいんじゃないかなと思います。

いちど成分表記も参考にしながら、色々なフードを試してみてあげて、お気に入りのキャットフードを見つけてあげてみてくださいね。(それでもジャンクが好きな子もいますがw、というかウチの子です)

猫ちゃんは人間にとって家族同然ともいえる生き物ですから、愛情だけでなく栄養面にもこだわりを持つことで、愛猫ちゃんの寿命ものび、幸せな生活を一緒に送ることができますね。

 

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