猫ちゃんににとってある程度の毛玉吐きは必要な行為で、人間の都合ではなかなか防ぐことが難しい行動でもあります。
でもあまりにも頻繁に吐いたり、苦しそうな様子を見ると「できれば吐かないようにしてあげたい」と思うのも飼い主にしてみたら当たり前の話です。
そこでどんな方法をとったら飼っている猫ちゃんが吐く回数を減らしてあげられるか、原因と対策方法をあわせて紹介いたしましょう。
■猫ちゃんが毛玉を吐く原因
猫ちゃんが自らの毛並みを維持するために自分の体や、小さな猫ちゃん、他の猫ちゃんに対し、グルーミング(毛繕い)をする様子はよくある光景で、その際にいくらかの毛を飲み込んでしまい、それが積もり積もって胃の中にたまっていくのです。
胃の中で毛玉となった体毛は食べ物と違って消化することができないので吐き出す必要があり、猫ちゃん自身の力で吐き出せない場合は猫草と呼ばれる胃内を刺激する形状の葉っぱを食べて毛玉を吐きだす生態を持っています。
毛玉を飲み込む原因である『グルーミング』は毛並みの維持以外にも、汚れを取ったり、のみなどの虫を捕る目的でもあるのでこれを無理に止めさせてしまうのは猫ちゃんの健康維持に悪い影響を及ぼすのでやらない方がよいでしょう。
■猫ちゃんが毛玉を吐く回数を減らす方法
なら対策としてどういった方法をとれば良いかというと、それは『コーミング』いわゆる櫛を使った『毛すき』をしてあげることです。
毛並みの維持を目的の『ブラッシング』やその為のブラシでも毛はとれるのですが、ブラシの形状や頻度によってはまだ体についた状態の毛も無理矢理とってしまう場合があるので、専用の『キャットコーム』を使うことをおすすめします。
ブラッシングは毎日するものではありませんが、コーミングは毎日してあげることが大切です。
ブラシと異なり歯形で歯と歯と隙間が大きいコームは無理に力がかかることなく、猫ちゃんの体から『既に抜けている毛』や『ほんの少しの力で抜ける毛』だけをすいてあげることができます。
ブラッシングのようにかけた分だけ毛が抜けることはなく、コームの場合2~3分もすいてあげればそれ以上抜けなくなるため不必要に毛を抜いてしまう心配もありません。
毎日のコーミングを習慣づけてあげれば、必然飲み込む毛の量を少なくできるので、猫ちゃんの毛玉吐きの回数を減らすことに繋がるでしょう。
■猫ちゃんが食べ物を吐いてしまう原因
美味しそうで食べてはみたものの、体に合わず吐いてしまうというのもあり得ますが、ドライタイプキャットフード(カリカリ)の形状が原因だったりすることがあります。
猫ちゃん毎の個性で、カリカリをしっかり噛んで食べる子、がっついて食べてしまいそのまま飲み込む子など色々なパターンがあり、大抵の餌は形状にかかわらず胃の中でほぐれるため噛まなくても大丈夫なようにはなっています。
ただやはりそのまま飲み込んでしまうとほぐれるまでに時間がかかり胃の負担になりやすいので、吐き出す猫ちゃんが多くいるのも事実です。
■食べ物を吐き出さないようする方法、大きさが原因の場合
カリカリ型、ドライタイプのキャットフードなら『噛まなくても平気な小粒で薄い形状のもの』に変えてみるのも一つの手です。
大きな餌をかまずに飲み込んで食べる猫ちゃんなら、食道や胃への負担が軽くなり改善が見込める場合もあるでしょう。
■食べ過ぎの場合もあり
美味しい餌の場合猫ちゃんが食べ過ぎたり、おかわりを飼い主にねだったりしてその可愛い仕草に負けて多めに餌をあげてしまう人もいることでしょう。
人間と同じく食べ過ぎてしまうと苦しくなり、嘔吐してしまうのは猫ちゃんも同じです。
美味しそうに食べるからといって、望むまま餌をあげてしまうのは控えた方がよいでしょう。
■食べ物を吐き出さないようする方法、食べ過ぎが原因の場合
そういった場合は『薄味の高年齢用キャットフード』に変えてみるのはいかがでしょうか?
高年齢の猫ちゃんに向けたドライフードは腎臓をいたわるため『低ナトリウム』や『低カリウム』となっており、その仕様上『塩化ナトリウム(塩)』が少なめの薄味になっています。
味が薄いので猫ちゃんにとってもおいしさが減り、食べる量が少なくなることで食べ過ぎを防ぐことができます。
美味しそうに餌を食べる猫ちゃんは非常に可愛いのですが、それで嘔吐回数が増えてしまうのであれば本末転倒です。
心を鬼にして『適量だけ食べてくれる程々のおいしさのキャットフード』に変える必要があるでしょう。
■毛玉や餌が原因ではなく病気の可能性も?
基本的に猫ちゃんが餌を吐き戻してしまうのは、何らかの原因があるからです
毛玉を吐き出すのはある程度自然の摂理ですし、食べ過ぎや合わないキャットフードで吐き戻す場合は健康な人間でもあるので深刻になる必要はないでしょう。
ただ子猫の状態で吐き戻しが多かったり、成猫でも急に頻繁に食べ物を吐き戻すようであれば病気になっている可能性があります。
そういった場合は無理に自分で何とかしようとせずに、すぐに動物病院へ連れて行ってあげて獣医師の診断を受けることをおすすめします。
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