買わない方がいい「キャットフード」ってあるの?

愛しの猫ちゃんのために、できるだけ良質なキャットフードを食べさせてあげたい気持ちは飼い主さん共通の想いだとは思いますが、市販されているキャットフードの中で「買ってはいけないキャットフード」ってあるのでしょうか?

「いまおトクだから」「CMしてるから」と手に取りやすいパッケージを選んでしまいがちな気持ちもわかりますが、ちょっと待って。
裏返してキャットフードの成分表を見ましょう。「買ってはいけないキャットフード」は成分を見ればだいたいわかります。

さすがに「食べると危険!」というほどではないですが、日本はペットフードに関する法律の規制がないため、食いつきを良くするために香料や着色料などでごまかすといった事が容易にできてしまいます(メーカーのモラルによりますが…)

健康に良くないキャットフードの成分

まずは、避けたいキャットフードの成分を具体的に見ていきましょう。以下のような成分が含まれるキャットフードは、愛猫の健康に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

穀物(コーン、小麦、大豆など)

猫は肉食動物であり、穀物を消化するのに適した消化器官を持っていません。穀物が含まれるキャットフードは、消化不良やアレルギーを引き起こすことがあります。

人工添加物(着色料、香料、防腐剤など)

人工の着色料や防腐剤は、猫にアレルギーや消化不良を引き起こす可能性があります。自然な成分を使用したキャットフードを選ぶことが大切です。

高い炭水化物含有量(穀物や野菜由来の炭水化物)

猫は炭水化物の消化に適していません。高炭水化物のキャットフードは、肥満や糖尿病につながることがあります。

ミートミール(家禽ミールなど)

ミートミール(Meat meal)は、加熱・脱水・粉砕された肉類や骨、内臓、血液などの副産物を含む動物性タンパク質の一種です。一部のキャットフードには、このミートミールが含まれていますが、その危険性については留意しておく必要があります。

ミートミールの危険性は主に以下の点にあります。

  1. 原材料の品質が不明確:ミートミールは、その原材料や製造過程が不透明であることが多く、良質な肉だけでなく、品質の低い部位や病気の動物の肉なども含まれることがあります。これにより、愛猫の健康に悪影響を与える可能性があります。
  2. 栄養価の低下:ミートミールは加熱処理されるため、タンパク質やアミノ酸のバランスが劣化し、栄養価が低下することがあります。これは、猫の健康を維持するのに必要な栄養素が十分に摂取できないリスクをもたらします。
  3. 化学物質の存在:ミートミールの製造過程で、抗生物質やホルモン剤、殺虫剤などの化学物質が混入することがあります。これらの化学物質が猫の体内に蓄積されると、アレルギーや内臓障害、がんなどの健康リスクを引き起こす可能性があります。

猫に適した栄養バランス

次に、猫に適した栄養バランスについて説明します。

タンパク質の重要性

猫には、タンパク質が豊富な食事が必要です。筋肉の維持や修復、免疫システムのサポートに役立ちます。良質な動物性タンパク質を含むキャットフードを選ぶことが重要です。

必要な脂質

猫には必要な脂質も必要です。脂質はエネルギー源となり、皮膚や被毛の健康を維持する役割があります。オメガ-3脂肪酸やオメガ-6脂肪酸が適切なバランスで含まれるキャットフードを選びましょう。

炭水化物の制限

猫には炭水化物はあまり必要ありません。炭水化物の過剰摂取は肥満や糖尿病のリスクを高めます。低炭水化物のキャットフードを選ぶことが望ましいです。

良質なキャットフードの選び方

それでは、良質なキャットフードを選ぶためのポイントをご紹介します。

成分表をチェック

キャットフードの成分表をよく確認しましょう。最初の数項目が良質な動物性タンパク質源であることが望ましいです。また、穀物や人工添加物が含まれていないことを確認してください。

ミートミールを避ける

原材料の詳細が不明なミートミールではなく、具体的な肉の種類(鶏肉、魚肉など)が明記されているキャットフードを選びましょう。これにより、原材料の品質を確認しやすくなります

獣医師の推奨

愛猫の健康状態や年齢に応じて、獣医師が推奨するキャットフードを選ぶことが大切です。獣医師と相談して、最適なキャットフードを見つけましょう。

信頼できるブランド

信頼できるブランドのキャットフードを選ぶことも重要です。評判が良く、品質にこだわっているブランドを選ぶと、愛猫の健康に良い影響を与えることができます。

猫には猫の栄養素が必要なんです

20〜30年前はご飯にカツオ節をかけた「ねこまんま」が猫のエサの定番でしたが、今では猫ちゃんの健康をきちんと考えたキャットフードが主流ですので、そのようなエサを与えているケースは少ないと思います。

ねこまんまではどれだけ栄養素が不足していたかというと、この20年で猫の寿命が10倍近くまでになっていることからも明らかです。ねこまんまでは明らかに栄養不足だったんですね。

猫の栄養学が発達した現代では、猫が人間や犬と同じ食事をしていては栄養不足になってしまうことが明らかになっています。猫は猫の生態にそった最適な栄養素が必要で、市販のキャットフードもそれらの必須栄養素を考慮した形で作られています。

また猫ちゃんのライフステージ(年齢)によっても必要な栄養素が異なるので、猫ちゃんがいつまでも健康で幸せに暮らせるように最適なフードを与えてあげてくださいね。

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